キングクリムゾン / メルトダウン 感想-part1

 2010年代クリムゾン、つまり現在のラインナップのひとつ前、7人体制になってからのクリムゾン、これの長所と短所をまず述べたい。

長所1:昔の曲を演奏してくれること。
ラインナップ4(ディシプリン以降)からのクリムゾンは、極端にこれをしなかった。避けていたといっていいほど。例外は「戦慄part2」「レッド」くらいであった。それは、ダブルトリオ、そのあとのヌーヴォ・メタル時代でも同様であった。まるで違うバンドなんだから演奏するわけないだろう、と言わんばかりであった。新曲で勝負していたのが、80年代、90年代、00年代のクリムゾンだったのだ。
2010年代のクリムゾンは8割方、旧曲の演奏である。現在の人気はこれに尽きる。30年以上封印されてきた名曲の数々を演奏してくれる。これは何物にも代えがたい。

長所2:ドラム3人体制
かつてダブルトリオでドラム2名という時代があったが3名は初。これによって、同じ曲でも違うアレンジに簡単にできる。ドラム3人の掛け合いが面白い、という効果が出てきた。そもそも普通のバンドはドラマーは一人なのだから3人だと様々な変ったことができる。

長所3:捨て曲無し
ディシプリン・クリムゾン以降、ブリュー楽曲には酷い曲が結構多かった。
00年代(ダブルトリオマイナス2名体制)時、特に顕著。
ブリュー曲は捨て曲、中休みとして使い、高度で緊張感あふれる真にクリムゾン曲という曲(The Construction of Light等)はそのあとで演奏する、という手法。
現在の7人体制になってから、こういった捨て曲をわざわざ演奏し、そのあとに本当に演奏したい曲を演奏するという手法はしなくなった。
ほぼ、有名曲の連続である。これは本当に良い。
Prozakc Blues なんぞ二度と演奏してほしくない。

次は短所だが、一旦ここでブログをアップする。