ドートマンダーの「競馬場で逢おう」-2 七夕賞、プロキオンS

 スーパーから帰ってくるなりメイが言った。
「ねぇ、なにかおごってよ、当たったんでしょう!」
「それが…」
「あー、言わなくていいわ、分かった」
「まー、そうだ。ほかのレースに手を出して、結局チャラだ」
「チャラ?」
「プラマイゼロだ、悪くないだろ。今日は勝つからな。まずは七夕賞。ここは1枠から流す」
「また枠連?弱気ねぇ」
ハンデ戦なんだ、何が来るか分からない」
「オレは別定戦で勝負だな、3枠2頭で」いつの間にかケルプが入り込んでいた。
「おまえ、どこから入ってきた?」
「オレが鍵屋だってこと忘れたか。それよりプロキオンだ。3枠から流せば当たるだろう、ここは」
「ああ、トリガミかもな」
「ところで、昨日2勝2着4回のデムーロどうする?今日も買いか?」
「ああ、そうだな。レコンダイトも押さえる」
七夕賞って、牝馬が1頭だけね、フィロパトール。わたしはこれの複勝にするわ。あと中京のほうはコーリンベリーちゃんの単、これよ!」
 
というわけで、オレは七夕賞1枠から総流し、ケルプはプロキオンSの3枠から総流し、メイは七夕賞の16番複、プロキオンSの6番単だとさ。誰か当たるかなぁ。